ヨガのポーズがしっくりこない原因と、解決のヒントをまとめました。
ヨガをしていて、「なんとなく合っていない」「うまくできない」と感じることはありませんか?柔軟性や筋力の不足だと思われがちですが、実は、ご自身の体の使いかたのクセが原因かもしれません。
また、ポーズができない=自分が下手だと思っていませんか。でも本当は、体のクセや重心の偏りなど、見えない部分に理由が隠れていることがほとんど。まずは「できない」理由を知ることから始めましょう。
この記事では、ヨガの体の動かしかた・テクニックの基礎として重要な6つの要素(前屈・後屈・ねじり・側屈・バランス・立位の基礎)についてまとめました。おうちヨガでポーズに悩んだときのヒントとして、お役立てください。

前屈がつらく感じる原因は、柔軟性だけではありません。前屈のしかたが間違っていると、練習しても上達しません。股関節ではなく腰で体を折ってしまうことで、背中に負担がかかってしまいます。
ポイントは「股関節から折る意識」。コツをつかめば、体が変わり始める感覚がきっと出てきます。日々の練習で「伸びて気持ちいい」前屈を目指しましょう。
前屈のまとめ
- 太ももの裏とお尻をほぐすと、股関節が動きやすくなる
- 「腰」ではなく「股関節」から上体をたおす
- おなかと太ももを近づけるように前屈する
- 息を吐くタイミングで少しずつ深める
前屈のコツ、深める練習を詳しく知りたいはこちらで確認してください。


ヨガの後屈は、背骨を大きく反らせる動きですが、実は腰を反らすのではなく、胸をひらくことです。腰だけを無理に反らそうとすると、腰の痛みやケガの原因になります。まずは、肩甲骨を寄せて胸を広げる練習からはじめましょう。
段階を踏んで練習すると、腰に負担をかけずに気持ちよく後屈できるようになります。
後屈のまとめ
- 後屈は「胸をひらく」動き。腰だけで上体を反らさない
- 反り腰やみぞおちの突き出しに注意
- 体を温めてから練習するのが基本
- 後屈のあとには背中を休める、伸ばす動作を必ず入れる
後屈のコツ、腰を痛めない後屈しかたを詳しく知りたい人は、こちらを読んでくださいね。


ねじりのポーズは、背骨を軸に体を回旋させる動きです。けれど、うまくねじれない人は「ねじると腰が痛くなる」「片側だけで無理にねじる」といったクセが出がちです。
上体をねじる動きは、下から順にねじること。息を吸って背骨を伸ばし、吐く息に合わせて少しずつ深めていきます。回転ドアをイメージしながら、左右両側を動かしてねじることが大切です。
ねじりのまとめ
- 背筋を伸ばし、背骨の軸をぶらさない
- ウエスト→胸→肩→首と、下から順にねじる
- 片側だけでしない。両側を使う
- 呼吸に合わせてゆっくり深める
上体をねじりかたの詳しい解説はこちらでしています。


体を横に倒す「側屈」は、一見シンプルな動きですが、実は反り腰や猫背な姿勢のくせが影響しやすい繊細な動作です。
背骨や骨盤が床に対して垂直でない状態でたおすと、体側が気持ちよく伸びません。側屈の効果が半減してしまいます。真横にたおす意識をもって、上体をたおしましょう。
側屈のまとめ
- 体の中心軸をまっすぐに整えてから真横にたおす
- たおす方向、伸ばす側の体側が伸びているか確認する
- 骨盤を引き上げる、立たすこと
- 見た目の深さではなく「気持ちよく伸びているか」で判断
側屈の詳しいポイントの解説はこちらでしています。


バランスポーズで不安定になるのは、足腰の弱さだけが理由ではありません。足元のどこに体重が乗っているか、骨盤はどう動いているかといった細かな感覚のズレが、ぐらつきの原因になります。
まずは、自分のぐらつく原因に気づくことが第一歩。そこから修正して、少しずつバランス感覚を養っていきましょう。
バランスポーズのまとめ
- 足裏の3点を意識して踏み込む(親指・小指・かかと)
- 骨盤が前後左右に傾いていないか確認
- 動いてもすぐ戻れるように、支える筋力と感覚を養う
- ポーズを取っているときは、自分に集中しバランス感覚を育てる
バランスポーズをもっと安定させたいときは、こちらを読んでください。


立位のポーズが安定しないとき、原因はポーズそのものではなく、足の開き方・体の向き・重心の位置にあります。これらが整っていないと、ポーズがきつく感じたり、すぐに疲れてしまいます。
まずは足元から体を整え、「立ちかたの基礎」を見直しましょう。自分のポーズの感じ方が変わってきます。
立位の基礎のまとめ
- 足の開き方で安定感が変わる
- 重心の位置を確認し、左右差をなくす意識
- 骨盤は床や地面に垂直か確認しよう
- 土台を整えることで、上半身の動きもスムーズに
立位の基礎をもっと知りたい人は、こちらで確認してください。


「ポーズができない」「体が硬い」と感じるとき、そこには必ず理由があります。本質を知り、体の使い方をひとつずつ見直していくことで、少しずつ体は変わっていきます。
このページが、おうちで練習している方のつまずきをほどくきっかけになればうれしいです。気になる動きがあれば、ぜひそれぞれの詳しい記事も読んでみてくださいね。
それぞれのポーズでつまずくポイントは違っても、どれも“体の使いかた”を見直すことで変わっていきます。 まずはひとつ、気になる動きからチェックしてみてください。今日の練習が、明日の「できた」につながるかもしれません。